どケチ教教祖の心意気

 いや、天晴れ。
 産業再生機構預かりとなっていた大阪マルビルの創業者でどケチ教教祖でもある
 吉本晴彦氏(81)が、私財五億円を借金返済に充てたそうで。
 バブル期の無理な建設投資が失敗したのが産業再生機構預かりとなった原因で、
 その原因を作ったのは確かに吉本氏かもしれないけれども、自宅を売却してまで
 会社の借金返済に充てるというのは、中々出来る芸当じゃあございませんよ。


 こういう潔い御仁を見た後で、自民党の一部議員が「北海道にも新幹線を!」等
 のたまっているのを聞くと、溜息どころか反吐が出ますな。本当に。
 かつて明治の元勲大久保利通は、国の財政が立ち行かなくなった時には自分名義
 で資金を借り入れて急場を凌いだと言います。
 私は、大久保翁のやりようを全面的に誉めるつもりはございません。公私混同も
 よいところです。ただ、最近の国庫財政はあまりにもあまり。各省庁の官吏に
 せよ、族議員諸賢にせよ、大久保翁の千万分の一でもの良心があれば、恥じ入って
 ものも言えぬと思うのですが、如何なものでしょうか。
 墓に入る前に、責任は果たすべきだと思いますよ。どのような形であれ。