日本ブログ協会サイトに脆弱性、会員申し込みを中断

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 2月28日に設立が発表された「日本ブログ協会」の会員登録フォームに脆弱性が見つかり、発表当日に登録受け付けを一時中断していたことが分かった。個人情報が外部からアクセス可能な状態に置かれていたが、漏えいはなかったという。

 同協会の事務局を務める財団法人マルチメディア振興センターによると、設立発表と同時となる同日午後2時にサイトを公開し、会員登録の受け付けを開始。だが午後8時半ごろ、「登録フォームにセキュリティ面の脆弱性があるのでは」との指摘を受け、確認したところ脆弱性が判明し、午後10時19分に受け付けを中断した。(後略)


何ともお粗末なお話で。
仮にもブログというインターネット上でのサービスに関する協会なんだから、セキュリティには慎重に慎重を期すくらいの姿勢で臨まないといけないはずなのに、初日からこれでは先が思いやられます。


この協会自体の存在意義は、わからなくはありません。
ブログというものはサービス導入へのハードルの低い媒体で、一般的なWebSiteを作成するよりは余程楽に作れますし、情報を発信できます。
しかし同時に、容易に匿名で容易かつ迅速に情報を伝達できるということは、悪用されれば様々な被害を及ぼす可能性もあります。


こういった状況で、ブログに関する協会を作ることは決して間違ったことではありませんし、作ったのであれば為すべきこともたくさんあるはずです。実際に日本ブログ協会WebSiteを見てみると、その目的は、

ブログに関する啓発、表彰、研究、調査、交流、支援、提言等を行うことを通じて、我が国におけるブログの普及促進を図る。

とあり、確かに今の日本には必要な協会だろうと思います。


しかし、気になることもないではありません。
1、何故、
平成18年2月28日〜19年3月末
  と活動期間が予め設定されているのか?
2、何故、会員ページの内容も無い状態で会員募集をはじめる必要があるのか?
3、そもそも、年度末のこの時期に何故発足したのか?


1については、ブログの普及促進を19年3月末までに終えようという意図はわからなくはありません。けれども、啓蒙や表彰という意味ではむしろ普及後にその活動の真価が問われるはずであり、僅かに1年でその目的を達成出来るのかという疑問は残ります。
事務局扱いになっている財団法人マルチメディア振興センター自身はまともな財団法人のようですし、実際の設立母体は総務省のようですので、まさか個人情報を悪用しようというわけではないのでしょうが、今回の件も含めて些か脇が甘いような気がします。目的は抽象的なものに留まっていますし、会員を集めての活動の明確のビジョンがないとするならこれからどうなるのか少し不安です。