部活の柔道練習で重体、不在の顧問教諭ら書類送検(読売新聞)




 福島県須賀川市立第一中学校で2003年10月、1年生だった柔道部員の女子生徒(15)が練習中に頭を打って意識不明の重体になる事故があり、須賀川署は20日、練習の監督を怠ったなどとして、当時柔道部顧問だった男性教諭(41)と副顧問だった男性講師(30)を業務上過失傷害の疑いで福島地検郡山支部書類送検した。

 部活動中の生徒のけがを巡り、その場にいなかった教師が責任を問われるのは極めて異例。

 調べによると、男性教諭と男性講師は03年10月18日、柔道部の練習に際し、事故が起こることを十分予見できたにもかかわらず、生徒に合った練習計画を立てたり、練習を監督したりする措置を取らなかった疑い。女子生徒は乱取り中、男子部員に背中から倒されて頭を強く打ち、急性硬膜下血腫(けっしゅ)で意識不明となった。現在も意識が回復しないまま入院を続けている。


 大変痛ましい事故であり、私は女子生徒の一刻も早い回復を願う次第です。
 特に、この女子生徒は、



 女子生徒は中学入学後に柔道を始めた初心者で、9月にも男子部員に投げられて約10日間入院。事故は退院後、初めての実戦練習の際に起きた。



 と、いうこともあり、十分に配慮すれば防げた事故であろう、という御家族の気持ちはよく分かります。女子生徒は未だに意識不明の重態ということであり、行き場のない怒りをぶつける場所が教師にしかなかったということも理解できます。


 男性講師は文化祭の準備の仕事もあり、練習の始まる前と途中の約15分間立ち会ったが、事故が起きた時には監督していなかった。男性教諭は休みだった。


 私は司法の専門家ではありませんし、この事故について何らかの詳細な情報を持っているわけでもありませんので何とも言えません。
 ただ一つ言える事は、この福島県須賀川市立第一中学校の柔道部は強豪で、少なくとも平成14年と15年(事故のあった年です)には団体で県大会優勝を果たし、全国中学校体育大会に歩を進めている、ということです。恐らく練習は厳しいものだったでしょうし、女子生徒については退院直後だったということもあるのですから、顧問、あるいは副顧問が何らかの形で注意を払うべき要素はあったように思います。強い選手を育てるだけが、武道ではないと思うのです。
 繰り返しになりますが、女子生徒の一刻も早い回復を祈っています。




須賀川市立第一中学校(音が鳴ります、ボリュームに注意して下さい)
(財)福島県体育協会「HOTNET」